黒柳徹子さんの父は音楽家で、新交響楽団のコンサートマスターも務めたバイオリニストの黒柳守綱、母はエッセイストの黒柳朝という芸術分野に精通した父と母の娘として産まれました。

弟の1人は幼くして亡くなったそうです。もう1人の弟は、バイオリニストの黒柳紀明、妹は元バレリーナで美容師に転身したエッセイストの黒柳眞理と、黒柳徹子さん含め兄弟姉妹も芸術分野で活躍されています。

また、伯父は松竹蒲田撮影所の初代所長の田口桜村や、日本ニュース社のニューヨーク支社長務めた田口修治がおり、親族もそうそうたる顔ぶれです。

黒柳徹子さんはオペラ歌手を目指していましたが、その夢を諦め、「自分の子どもに絵本の読み聞かせを上手にできるお母さんになりたい」と思い立ち、絵本の読み聞かせの方法を教えてもらえることを期待して、NHK放送劇団の俳優募集の広告に応募しました。

6次審査を経て、約6000人の応募者の中から最終的に13人の劇団員の1人として選ばれました。NHK専属のテレビ女優第1号として活躍し、その後、文学座研究所、ニューヨークの演劇学校などで演技について学んでおられました。

多くのアメリカのテレビ番組に出演し、アメリカの雑誌では日本の代表女性として紹介されていました。日本で初めてのトーク番組である「徹子の部屋」は1976年から続く長寿番組です。同一司会者によるトーク番組の最多放送の世界記録保持者として、記録更新中です。

黒柳徹子さんの著作『窓ぎわのトットちゃん』は、ベストセラーの日本記録を達成しています。日本のみならず、世界35以上の言語に翻訳され、世界中で愛されている書籍です。その日本語版の印税で、社会福祉法人トット基金を設立し、聾者の俳優の養成や演劇活動、手話教室などに尽力しておられます。『窓ぎわのトットちゃん』の愛読者から寄せられ続けていた続編への熱い思いを受けて、『続・窓ぎわのトットちゃん』が発売されることが決定しています。

ユニセフ親善大使としてアフリカやアジアなどを訪問し、メディアを通して、その現状報告と募金活動などに従事されています。また、日本ペンクラブ会員やちひろ美術館館長、東京フィルハーモニー交響楽団副理事長など、様々な分野での肩書をもっておられます。

黒柳徹子さんは、新しい物が好きで、SNSも活用しておられます。特に、交流のある福山雅治さんに勧められて始めたInstagramでは、とても映える画像を公開しており、10代や20代の若い女性にも人気を集めています。黒柳徹子さん自身も、従来のテレビではありえなかったコメント欄を通じての直接の対話を楽しんでおられ、投稿されたコメントはすべて読んでおられるそうです。

黒柳徹子さんは、尋常小学校に通っていましたが、問題児とされ、1年生の時に退学させられています。

黒柳徹子さんは、幼少期にADHDであったことを自著『窓ぎわのトットちゃん』で告白しています。黒柳徹子さんの母親は、ありのままの黒柳徹子さんを受け止めて愛情深く関わり続け、小学校を退学になったときも、黒柳徹子さんがショックを受けないよう「退学になった」と伝えるのではなく、「ほかの学校に行ってみましょう」と提案してきたそうです。

その後、黒柳徹子さんは、トモエ学校に転入しました。しかし、1945年3月の東京大空襲をきっかけに、青森県に疎開することになりました。1945年8月の終戦後に東京に戻り、トモエ学園を卒業しました。

黒柳徹子さんは、お嬢様学校として名高い香蘭女学校に入学しました。

黒柳徹子さんが通っていた香蘭女学校は、130年以上の歴史を持つ、キリスト教系の中高一貫校です。 香蘭女学校中等科・高等科では聖書や礼法の授業もあります。勉強だけでなく、礼儀作法や日本人としての心を育むことも大切にしている学校です。

黒柳徹子さんは、中等科から通っていた香蘭女学校の高等科へ入学しました。

香蘭女学校時代の黒柳徹子さんのエピソードは見当たりませんでした。でもきっと、充実しか学校生活を送られたのだと思います。

黒柳徹子さんは、屈指の名門校として知られる東洋音楽学校（現：東京音楽大学）に進学しました。オペラ歌手を目指して、声楽科を専攻していました。しかし、歌詞をなかなか覚えることができず、苦労されていたようです。このことがきっかけとなり、オペラ歌手になることを諦めてしまいました。

お嬢様の典型とも言える学歴をもつ黒柳徹子さんですが、東洋音楽学校とは別に、慶應義塾大学文学部にて聴講生として学んだ時期もあったそうです。