デビューから今まで日本を代表する歌手として輝き続ける宇多田ヒカルさん。2010年から約6年間にわたって音楽活動を休止していたものの、そのブランクをものともせず、再びトップアーティストとして降臨。次々と新しい展開を見せ、ミュージシャンとしての進化はとどまることを知りません。

宇多田さんの歌は上手いのか否か、ネット上では度々議論されるテーマですが、何をもって「上手い」とするかは人それぞれ基準が違うと思います。そこで、この記事では彼女の歌の魅力を3つの切り口で紹介したいと思います。

彼女の魅力はなんといっても、その声質。息遣いが特徴的なアンニュイな声でありつつも同時に力強さも併せ持ち、唯一無二の美しい歌声を聴かせてくれます。どんな曲も宇多田さんが歌えば宇多田さんの曲になる、そんな強い個性の声質です。

宇多田ヒカルさんの楽曲は複雑なビートが絡む難しい曲も多いのですが、これを歌いこなす抜群のリズム感を持っています。このリズム感によって生まれる宇多田さんならではのグルーヴも、彼女の魅力の1つです。

メロディ、歌声、曲調、どれをとっても宇多田ヒカルさんの楽曲にはいつも「切なさ」があるように思います。どんなにポップな曲調であっても、その「切なさ」は見え隠れしています。

オリジナリティが溢れている宇多田ヒカルさんの楽曲。そんな彼女が影響を受けたアーティストの1つが、80年代イギリスで活躍したコクトー・ツインズだそう。彼らの曲を聴いてみると、宇多田ヒカルさんと通じるものがあることがわかると思います。

2002年3月20日にリリースされた10thシングル「光」。宇多田ヒカルさんが台所に立ってお皿を洗っている様子をワンカットで撮ったPVがユニークで話題になりました。（撮影は実際に当時住んでいた家で行われたそう）

この曲のリリース直後に元夫の紀里谷和明氏との電撃結婚を発表したため、歌詞の内容が結婚を予感させるものだとニュースなどで取り上げられたというエピソードもあります。また、PVの監督も紀里谷氏が担当しています。

ちなみに「光」は宇多田さんの本名でもあります。

2016年9月28日にリリースされた8年振りの6thアルバム『Fantôme（ファントーム）』に収録されている「道」。アルバムのオープニングを飾る軽快なナンバーで、洗練されたトラックと流れるようなリズムに思わず心も体も踊りだしたくなります。

この曲はサントリー天然水のCMに起用されており、実際に宇多田ヒカルさんも出演しています。

2001年11月28日にリリースされた9thシングル「traveling」。元気が出る曲というテーマで制作され、当時売れ行きとしては絶頂期だった宇多田さんの勢いを感じられる曲です。

音楽のみならずPVも話題になることが多い宇多田ヒカルさん。この曲もCGやアニメーションを駆使したコミカル＆キッチュな映像が当時大きな話題を呼びました。こちらの監督も元夫の紀里谷氏です。