湯婆婆の弟子であり、龍になって悪事の手先にされていたハク。しかし千尋にはとても優しく、千尋はハクに何度も助けられます。

千尋は「油屋」という名の湯屋で、湯女として働くことになります。そこでの名前は「千」でした。

映画の中ではただのお風呂係と考えられますが、「湯女」とは古来から売春婦を指す言葉となっています。

赤提灯といえば、現在飲み屋のイメージで定着していますが、昔は売春宿の印であり、赤を基調としたインテリアは、女性が接客する遊郭を想像させます。

千尋の名前は「荻野千尋（おぎの ちひろ）」です。しかし湯婆婆と契約を結ぶ際に、千尋は「荻」の「火」の部分を「犬」と書いているのです。

湯婆婆との契約の中で、本当の名前を教えてはならないという場面があるため、それを受けて千尋は漢字の一部を変えたようです。

荻野家が神々の世界に行く前のことを思い出してみましょう。

千尋の父親がなぜか突然スピードを上げてトンネルに向かうシーンがあります。実はこのシーン、車が事故にあい、瀕死になっているのではという説があるようです。

その後のシーンでは、千尋の身体が透けているのがわかります。

他のシーンにも死をイメージさせるものがあります。銭婆に会いに行く電車のシーンでは、乗客たちが皆半透明です。

一方通行の電車は、自殺者があの世に行くためのものだと言われています。途中に駅があるのは、自殺を踏みとどまった人のためではないでしょうか。

ハクは千尋にいつか会いに行くと約束しました。結局二人は再会できたのでしょうか。

人気作品のため度々地上波でも放送されている『千と千尋の神隠し』。しかし映画館で上映されていた時には、今ではカットされている幻のエンディングが存在したとジブリファンの間で噂されています。

ただし、映画館でもそのシーンが見られたのは1週間のみだったとの都市伝説があります。