協栄ボクシングジムの金平桂一郎会長（５０）は、１８日に電撃引退表明した東洋太平洋女子スーパーバンタム級王者でモデルの高野人母美（２８）＝協栄＝の再起戦（６月６日、後楽園ホール）を中止することを自身のツイッターで明かした。

　現在海外出張中の金平会長は「高野人母美、引退を示唆　６月６日もやらなくていいです！」「高野人母美、６月６日、中止を決定しました。」「彼女は、まだまだ修行半ばの選手です。誰かに、指図されて嫌だけどリングに上がるというのなら、６月６日もやめておくべきだと判断しました。」と、高野を突き放した。

　プロボクシングの東洋太平洋女子スーパーバンタム級王者で、現役ファッションモデルとしても活動する高野人母美（ともみ、２８）＝協栄＝が、一度は「現役引退」を宣言しながら、約１週間後に撤回する騒動を起こした。

　引退騒動の発端は、今月１８日。再起戦となるノンタイトル６回戦（６月６日、後楽園ホール）の発表の場で突然、現役を退く意向を表明。同席した所属芸能事務所のスタッフも「聞いていない」と驚き、海外出張で不在だったジムの金平桂一郎会長は自身のツイッターで「６月６日もやらなくていいです」と怒りをあらわにする事態になった。

　東洋太平洋女子スーパーバンタム級王者・高野人母美（２９）＝協栄＝が、進退の懸かる約１年ぶりの再起戦をＫＯ勝利で飾った。ワンダーガール・シットサイトーン（１７）＝タイ＝に６回２１秒ＴＫＯ勝ち。今回の一戦は陣営の金平桂一郎会長（５０）から「負ければ次はない」と“最後通告”を受けていたが、引退危機を回避した。高野の戦績は９勝（６ＫＯ）２敗となった。

　プロボクシングの協栄ジムは２１日、モデルボクサーで前東洋太平洋Ｓバンタム級王者の高野人母美（２９）が５月２６日に後楽園ホールで、カイ・ジョンソン（３５）＝竹原＆畑山＝と５５キロ契約６回戦を行うと発表した。当日は新トレーナーの元３階級王者、亀田興毅氏（３０）がチーフセコンドを務める。

　２週間前から亀田流の下半身強化トレーニングを受け、高野は「つらいけど、楽しんでやっている」と意欲満々。亀田氏が弟の元ＷＢＯ世界バンタム級王者、亀田和毅（２５）以外の選手を指導するのは初めてで、「男顔負けのパンチ力を持っている。世界王者までもっていきたい」と誓った。　（伊藤隆）